「ガロアの理論」矢ヶ部 巌 著では
18世紀の数学者ラグランジュの1770年の論文
「方程式の代数的解法についての省察」
の解説が出ている。
3次方程式の根と補助方程式の関係を探ることであり、
補助方程式が6次方程式となる理由を説明している。
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3次方程式
...(1)
をカルダノの方法で解けるのだが、それによると(雑だが)
補助方程式
... (2)
のニ根で、その積が
...(3)
となるものを
...(4)
とすると、
...(5),(6),(7)
である。ただし、
...(8)
であり、
...(9)
である。
ところで、 を で表してみよう。
まず、(5),(6),(7)にを作用させての係数を消すと
...(10),(11),(12)
となる。(10),(11),(12)の両辺を加えて、(9)を使うと
...(13)
を得る。同様に(5),(6),(7)にを作用させての係数を消して得られるのは、
...(14)
(2)は、6次方程式だから、と以外の残り4個の根は、
, , , ...(15)
となる。詳しく書くと、
...(16)
...(17)
...(18)
...(19)
(13),(14),(16),(17),(18)を見比べると
に対して、 の3個を並べ替えて係数としている
と考えることができるし、
反対に、 に対して、 の3個を並べ替えて係数としている
とも、考えることができる。
3個の物を並べ替える方法は何通り在るか。
である。
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